最終更新日:2020/06/20 近年ではprehabilitation(プリハビリテーション)といって、術前に運動療法(疼痛回避動作や咳嗽・呼吸の訓練も含む)、栄養指導、不安軽減を行うと術後の身体機能回復が改善するという報告(引用文献1、2)もあり、ERAS®を採り入れるならぜひおさえておきたい事項です。 術前データとの比較で現在の問題点が浮き彫りになるはずです。特に術前に異常なデータが多い患者(いわゆるハイリスク症例)を受けもつ際には、早期異常察知のために術前から常にデータのチェックと評価をするようにしましょう。また、ハイリスク症例であるかを理解するためにも、医師に患者の情報を聞くのもよいでしょう。, 術後にシバリングを見かけたことがあるでしょうか? これは、術中の低体温によって起こります。術中はさまざまな要因により体温が低下してしまいます(図2-①)。その結果、多様な合併症を引き起こす可能性があります(図2-②/引用文献3)。 看護師 看護計画 東京都 全科共通, 低栄養は、栄養バランスが不均衡な状態である低栄養は高齢者や寝たきりの闘病患者など、特別な状況下のみに起こる問題と考えられています。しかし現実は異なり、年齢を問わず体調不良や精神状態の変化などでも陥る可能性があります。, また、低栄養は様々な病気の起因となる恐れがあり、日々の気付きや注意が重要です。適切な情報や対策方法を知ることは、質の高い看護を提供していく上で非常に大切な要素となります。, 低栄養とは、栄養不良の一つで健康な体を維持するために必要なカロリーと必要栄養素が不足している状態を指します。主に低栄養は、全般的な食物接種不足であるカロリー不足、またはタンパク質の不足が原因していると考えられています。この状態のことをPEM(Protein energy malnutrition:タンパク質・エネルギー欠乏症)と呼びます。, 低栄養は、年齢や性別、疾病の有無にかかわらず誰にでも起こりうる病気です。食欲不振や偏食などがしばらく続くと、自分でも気付かぬうちに栄養素が不足し、低栄養状態に陥ることも決して珍しくありません。, 必要な栄養量の不足や偏りによって低栄養の状態に陥ると、以下のような症状がみられます。, 低栄養状態の患者は、順調な回復過程を辿ることが困難となります。したがって、栄養状態を良好に保つことが回復への支援となるため、栄養状態のアセスメントはとても重要になります。, 血液検査によるデータがある際は、総蛋白やアルブミン、赤血球数、血糖値、脂質関連データ、電解質データなどの数値を参考に、栄養状態のアセスメントを行います。検査データが無い場合でも、BMIや体重の変動、皮膚の弾性、皮下脂肪厚、眼瞼結膜の色調、浮腫の有無などからアセスメントを行うことが可能です。, 十分なアセスメントを行った後に、看護問題を提起し、患者それぞれに適した栄養ケアを提供するため看護計画(看護目標、OP-観察項目、TP-ケア項目、EP-教育・指導項目)を立案していきます。, ・   嗜好や食べやすさの工夫(一口量や形状の調整、とろみをつけるなど)によって適切量の完食を促す, ・   褥瘡改善のため、低蛋白血症に注意したメニューやサプリメントなどの補助食品追加の提案を行う, ・   BMIやアルブミンの数値に注意し、変化が見られる際にはすぐに医師に相談する, 高齢者は老化にともなう消化機能の低下や嚥下障害などの身体的変化によって、低栄養状態に陥りやすい傾向にあります。また病気や機能低下が無い場合であっても、自宅に暮らす高齢者のおよそ7人に1人は、1日の摂取カロリーが1,000キロカロリー以下というデータがあり、適切な栄養摂取に十分とはいえない現状があります。, 社会の高齢化が進む中、高齢者は低栄養症状が進むと寝たきりになりやすく、命にかかわる危険も高くなるため軽視することはできません。今後、低栄養は確実に社会問題化するであろうと懸念されています。, 実際、高齢の入院患者や入所および在宅療養者の約3~4割に、低栄養状態の高齢者がいることが確認されています(下図)。, 出典:食べやすく、おいしく、栄養管理を。 食べて元気に!スマイルケア食 政府広報オンライン, 高齢者が慢性的に低栄養状態に陥ると、血液中のタンパクが低下する低アルブミン血症などを引き起こしやすく、むくみや腹水、貧血など様々な身体機能の低下の原因となります。このような症状が続くと運動機能が低下し、高齢者にとっては「生活自立度の低下」や「要介護度の上昇」につながり、結果的に寝たきり状態になりやすくなります。, 高齢者にとって低栄養を予防するということは、QOLや自立度を維持するだけではなく、低栄養に起因する病気の罹患を予防することにもつながります。, 低栄養に関する知識を深めていくと、低栄養は年齢や病気の有無を問わず陥る可能性があることが見えてきました。また低栄養は、それに起因する病気のリスクを増大させる恐れがあり、決して軽視することができない問題であることがわかりました。, 病気を治療中の患者にとって、正しい栄養管理による良好な状態というのは、全ての治療法の基盤となります。低栄養は日々の食事と深く関係しているので、適切な栄養指導など看護の力が患者の病状回復における大きな役割を担っています。, 患者の意見を聞き、コミュニケーションを図りながら病状がより良い方向へ進んでいくよう、理解と知識を役立てていくことが必要です。, 東京都在住、正看護師。自身が幼少期にアトピー体質だったこともあり、看護学生の頃から皮膚科への就職を熱願。看護学校を経て、看護師国家資格取得後に都内の皮膚科クリニックへ就職。ネット上に間違った情報が散見することに疑問を感じ、現在は同クリニックで働きながら、正しい情報を広めるべく、ライターとしても活動している。, 成人の場合、肥満かどうかを表す指数はBMI(Body Mass Index)を用いますが、こ, 体内に貯留した胆汁を人工的に体外に排出させる目的で施行されるPTCD。合併症の種類は多岐に渡, 近年では極端なダイエットを行ったり、偏食や頻繁な外食、特にファストフード、そしてインスタント, 自分は寝れてないのに患者さんに「良く眠れましたか?」|看護師あるある【vol.26】, 夜勤中の朝、起床後の検温の時に、「おはようございます。よく眠れましたか?」と患者さん1人1人にテ, 終末期にある患者に対し、どのようにケアしていけば良いのか、熟練の看護師でも悩むことが多くあり, VAP(人工呼吸関連肺炎)の看護|原因や予防バンドル、ガイドライン、6つの看護ポイント. シバリングが起きてしまった際には、患者の不安を軽減するために術後の生理的反応であることを説明するほか、こまめに声かけをしましょう(家族がいる場合、家族へも説明します)。, 本記事は株式会社照林社の提供により掲載しています。/著作権所有©2015照林社 [出典]エキスパートナース2015年12月号, P.68~「術後のつらさを改善する【10項目】 ナースができる! ERAS®(イーラス)術後回復能力 強化プロトコル」, 2割負担なら年間3.4万円増、後期高齢者医療費~厚労省推計 術後に シバリング を見かけたことがあるでしょうか? これは、術中の低体温によって起こります。術中はさまざまな要因により体温が低下してしまいます(図2-①)。その結果、多様な合併症を引き起こす可能性があります(図2-②/引用文献3)。 : 【患者が 「眠れない」と訴えるとき】, 第15回 今はこうする! 患者の睡眠ケアQ&A【巻頭言+Q1なぜ睡眠障害は問題となる?】, 第10回 項目7【術後】「血糖管理は180mg/dL以下かつ低血糖を回避」。血糖値変動の感覚を磨こう!. 術後のみでなく、術前にも積極的なリハビリの指導・介入をしてみましょう。, ERAS®では、早期離床・食事開始を進めることが大切です。しかし、回復の促進に目が行き過ぎ、異常が察知できず、逆に状態が悪化するケースがあります。また、手術等で医師が対応できず、データの把握が遅れることもあるでしょう。

つまり、術中はもちろん、術後にも十分な加温が必要です。 食べやすく、おいしく、栄養管理を。 食べて元気に!スマイルケア食 政府広報オンライン, 一番キレイな辞め方は寿退社だ!という結論に至るも相手がいない|看護師あるある【vol.61】, ・   血清アルブミン値3.8g/dlを基準として、それ以下である場合(※タンパク質を十分に摂取していない場合に減少する), 食思の低下、適正食事摂取量の欠如、誤嚥リスク状態、褥瘡などの皮膚状態の悪化、筋力低下による運動機能の低下 など, 食思の改善、適正食事摂取量の安定、誤嚥を起こさず食事摂取ができる、褥瘡などの皮膚状態の改善、筋力回復による運動機能の向上と体動の増加 など. 『エキスパートナース』2015年12月号<術後のつらさを改善する【10項目】 ナースができる! ERAS®(イーラス)術後回復能力 強化プロトコル>より抜粋。第6回は《各論》術後回復を助けるための”エッセンス”10項目の「項目3【術前から術直後】ほかにも知りたい! ナースにできること」として、項目1、項目2以外にも、術前・術直後にナースができることを紹介いたします。, 後述の「項目8」の通り、術後のリハビリテーション(以下、リハビリ)は重要ですが、術前からリハビリを行うことで、図1のように術前の状態を術後リハビリの目標として活用することもできます。